被災地への支援活動報告につきまして

東日本大震災後からB’zが音楽活動を通し、ファンの皆さまのご協力を得て、復興支援を始めてから3年が経過しました。メンバーの「未来を背負う子供たちへ」という理念もあり、被災地の子どもたちの活動を支援する目的で、全収益金をSave the Children Japan(2011年度~)とChildFund JAPAN(2011年度)へ寄付を行なってきました。
これからも、継続して復興支援を続けていきますが、皆さまのご協力を得て寄付した金額も大変大きくなりましたので、寄付金がどのように使われているのかを、この度公開させていただく運びとなりました。またこの活動を通しまして、改めまして被災地に目を向けていただければと思います。
そしてこの場をお借りして、ご協力いただいたファンの皆さまに、感謝と御礼を述べさせていただきます。本当にたくさんのご理解・ご協力を賜りまして、誠にありがとうございます。引続き、今後も復興支援へのご協力とご理解をお願いできれば幸いです。

※下記が、Save the Children Japan並びにChildFund JAPANとの協議で支援を決定・実施させていただいた事業内容となります。


【ChildFund JAPANを通じての支援活動】

大船渡市赤崎中学校への備品購入の支援

赤崎中学校は津波で全壊被害を受け、別の区域に仮校舎の建設が決まりました。仮校舎は国からの支援で建て直しの目処がついていましたが、体育館・教室備品は国からの支援対象外でした。体育館建設費用については日本赤十字社からの支援が決定していましたが、備品を調達するための資金の目処がついていませんでした。そこで、岩手県大船渡市教育委員会の要請もあり、赤崎中学校の新校舎に設置する備品購入の支援を行ないました。

~入校式の様子~


【Save the Children Japanを通じての支援活動】

石巻市立釜小学校ランチ支援

石巻市立釜小学校は震災の被害が大きかった学校の一つで、生徒の多くは家を失い、小学校から少し離れた高台の仮設住宅から通学をしている状況でした。このような事情から、土日に行事を行なう場合、保護者の方の送迎が必要であり、さらにお弁当もとなると、家庭への負担が大きくなることや、釜小学校の学区が広いために、自宅が無事だった家庭とそうでなかった家庭、また震災で家族を亡くした子どもたちもいたことから、状況も様々であり、その影響が子どもたちのお弁当に現れることを学校の先生方が心配されていました。
ランチを提供することで、子どもたちは給食とは少し違うメニューを楽しみ、保護者の方々も入学式・参観日、運動会に安心して参加できるという声が上がっていました。

~学校行事でランチを食べる子どもたちの様子~

石巻市内小中学校スクールバス・パスケース支援

石巻市は、学区外の仮設住宅などに入居し、通学困難になっている小中学生を対象に、スクールバスを走らせています。石巻市教育委員会はそのスクールバス用の乗車カードを発行しており、この乗車カードのためのカードケースを提供しました。
スクールバス乗車カードは薄くて黄色い紙で作成されているため、カードケースがあることで乗車カードを保護し、また、ランドセルや洋服などに取り付けられるため、乗車の際に乗務員がチェックしやすくなります。さらに、それまでバスに一人で乗車したことのなかった低学年の子どもでも、周りの人からもカードが見えるので乗り降りの場所が確認でき、サポートすることが可能となります。カードケースはスクールバスの円滑な運行に資するものです。

~カードケースを付けた子どもたちとスクールバスの様子~

石巻市内小学校への体育備品支援

宮城県教育庁・石巻市教育委員会によって、体育備品へのリクエストがまとめられ、Save the Children Japanで宮城県石巻市の津波被害を受けた小学校15校を対象に、体育備品の支援事業を行なうことになり、この支援事業に参加しました。この15校は、石巻市教育委員会が津波浸水被害を受けた学校として指定した学校であり、津波により校舎が全壊し、備品が流失してしまった学校や、一階が完全に浸水してしまったために校舎や体育館、備品を置くための倉庫などにあった備品が使用できなくなってしまった学校、また、震災後に学校が避難所となり、避難してきた人々が生活をするために学校の備品を使用し、破損・紛失してしまったという学校など、状況は様々でした。
この支援により、子どもたちの成長に大切な体育の学習環境が改善され、震災前の水準の教育を受けられる学校環境に近づいてきています。

~体育時間の様子~

石巻市鹿妻地区第二放課後児童クラブへの支援

鹿妻地区放課後児童クラブ(以下、同学童保育)は、震災以前から利用申請件数が多く、年度によっては定員を超過し、待機児童が発生するような状況でした。既存の学童保育施設は、震災により床上浸水の被害を受けましたが、市が改修工事を行い、運営が再開されました。
震災以降も、同学童保育の利用申請件数は増加しており、保護者の就労形態においても常勤雇用が増え、周辺の雇用環境が回復傾向にあると推測されました。また、石巻市は平成25年度より学童保育利用対象学年を小学校4年生まで拡大を予定していた為、今後、同学童保育への更なる利用増加が見込まれていました。その為、既存の学童保育施設の収容力ではこれに対応できないことから、第二学童保育施設の建設が必須となり、放課後の子どもたちの安心・安全な居場所づくりのために、この支援に協力しました。

~学童保育の子どもたちの様子~

岩手県・福島県小学校体育備品支援

岩手県のスポーツテストにおいて、震災以後、子どもたちの体力低下の傾向が明らかになりました。校庭に仮設住宅があり、運動するスペースが狭くなっていること、及び仮設住宅と学校間のバスでの通学によって、日常的に運動不足となっていることが原因と考えられます。さらに心の健康観察によると、ストレスなど、心理サポートが必要な子どもが少なからずいることが分かり、これも運動不足によるところが大きいものと思われていました。
福島県では、放射能の影響下にあったため、原発事故発生当初から約1年間は屋外活動全てを極力避ける必要がありました。体育館を5つの中学校の体育授業と部活動に割り振りながら行なっていたため、僅かな時間しか体を動かすことができませんでした。現在は、屋外の活動も行なってはいますが、育ち盛りの生徒が震災後に運動不足となる環境下にあったため、現在も体力がなかなか回復しないままの状況です。
そこで体育の授業で子どもたちにとって必要な備品、運動低下を予防するために子どもたちが使う備品、子どもたちの体力向上を目指し使用する備品の支援協力を行ないました。

~支援備品を使用している子どもたちの様子~

東日本大震災寄付金ご報告

今までの寄付金合計金額
¥93,341,000

(2014年4月21日現在)